NGO活動推進センター(JANIC)時代〔1988. 6~1996. 5〕

 NGO(非政府組織)という言葉が一般にはほとんど知られていなかった時代、日本でのNGO活動を普及推進していくことを目的にNGO活動推進センター(現在のNPO法人国際協力NGOセンター〔JANIC〕)が1987年10月に発足。その最初の有給専従職員として、次のような活動や業務に8年間、携わりました。

1)政策提言(アドボカシー)

 NGOに対する資金提供の仕組みづくりを急ぐ政府関係省庁に対する情報提供や、NGOと政府との新たな協力関係のあり方などに関する調査研究、そして、それに基づいた政策提言(アドボカシー)を担当した。

「NGO-ODA関係研究委員会」(1988年度)
 NGO支援策の導入を進めていた外務省に対して、NGOと外務省との関係やNGOに対するODA予算のあり方をテーマとする調査研究委員会が1988年に発足。その事前調査や報告書の原案作成を担当。1989年3月に「NGOとODAの望ましい関係のあり方について」と題する提言書を作成し、当時の外務省経済協力局長に提出。また、1989年10月には、「全国NGO・外務省懇談会」を開催し、NGOとODAの関係のあり方などをテーマにNGO関係者と外務省・JICA関係者との協議の場を設定した。

NGO合同委員会(正式名「NGOとODAに関するNGO・学識経験者合同委員会」(1990年度)
 1989年度から外務省が導入した「NGO事業補助金制度」の問題点や課題を検証する標記の調査研究委員会が発足。NGOに対するアンケート調査や報告書の原案作成を担当。1990年9月に「NGOとODAに関する提言:NGO事業補助金制度を中心として」と題する提言書を作成し、当時の外務省経済協力局長に提出。

<コラム>NGOとODA
 政府やJICAの補助金や助成金を受けてNGOが国内外で各種事業を実施することは現在では珍しいことではありません。しかし、今から30年ほど前までは、公的な資金を使うことによって、“政府の下請けになってしまうのではないか”、“NGOの方針や活動が制約されてしまうのではないか”と、当時のNGO関係者はたいへん慎重でした。
 他方、オランダやカナダをはじめ、北欧諸国などの「援助先進国」と当時呼ばれていた欧米諸国では、政府が公的資金を提供してNGOが現場で活動するための制度が整備されていたため、「なぜ日本政府はNGOを支援しないのか?」と不思議がられていたようです。
 80年代になると外務省は欧米諸国のNGO支援制度や開発教育に関する実態調査を実施しますが、その成果も踏まえてか、1988年に日本政府は政府開発援助(ODA)の「第4次中期目標」の中で「NGOとの連携強化」という方針を打ち出します。それを受けて当時の外務省・農林水産省・建設省・郵政省・環境庁などが、NGOに対する資金協力制度を企画立案する中で、担当部署からの照会が頻繁にJANICに寄せられ、それに対する情報提供や政策提言を担当しました。

2)調査研究

「我が国の民間海外協力団体(NGO)のスタッフ及びボランティアの能力及び待遇・福利厚生に関する実態調査」(1989~1990年度)
 NGOの人材育成を図るための基礎調査として、NGOのスタッフやボランティアを調査対象とした日本で初めての実態調査を担当した。

「国際協力に携わる日本の市民組織」実態調査 (1994年まで外務省補助事業)
 日本のNGO(国際協力市民組織)の組織や活動の実態を把握し、各方面(政府・自治体、助成財団、報道機関、大学・研究機関等)への情報提供を目的に、国内NGOを対象に隔年で実施したアンケート調査を共同担当。その成果を『NGOダイレクトリー』として編集発行。在職中の発行実績は次の通り。(なお、JANIC退職後は編集委員として同ダイレクトリーの企画編集に参加。)
  1990年『NGOダイレクトリー:国際開発協力に携わる民間公益団体』199団体掲載。総247頁。
  1992年『NGOダイレクトリー’92:国際協力に携わる日本の市民組織要覧』203団体。総300頁。
  1994年『NGOダイレクトリー’94:国際協力に携わる日本の市民組織要覧』186団体。総295頁。
  1996年『NGOダイレクトリー’96:国際協力に携わる日本の市民組織要覧』373団体。総383頁。

③「国際ボランティア貯金配分対象事業調査研究事業」(郵政省委託事業)
 郵政省(当時)が1991年度から「国際ボランティア貯金」制度を開始した。これは日本のNGOが海外で実施する海外支援事業に対して寄付金を提供するものであったが、その寄付金の配分を受けた申請事業に対する評価を事後に行う必要性を郵政当局に提案した。その結果、その配分対象事業の評価調査をJANICが受託することとなり、この事業を担当した。国内事務所をはじめ、現地事務所や現地カウンタパートなどを訪ねて、視察やヒアリングを実施し、評価報告書を作成。在職中の調査実績(実施年度/訪問国/調査対象団体)は次の通り。なお、年度によっては、預金者を代表して各地の市長や郵便局長らで構成される調査団を引率することもあった。
<調査実績>
 1991年度 ケニア(アフリカ教育基金の会〔北九州〕/ICA文化事業協会〔東京〕)/エチオピア(日本赤十字社国際部)
 1992年度 ネパール(ランタン基金の会〔北海道・北見〕他)※調査団引率
 1993年度 ケニヤ(アフリカ教育基金の会〔北九州〕)※調査団引率
 1994年度 ベトナム(ベトナムの子ども達を支援する会〔京都〕他)※調査団引率/ヨルダン(日本YMCA同盟〔東京〕)/パレスチナ(日本国際ボランティアセンター〔東京〕・パレスチナ子どものキャンペーン〔東京〕)
 1995年度 南アフリカ(アジア・アフリカと共に歩む会〔埼玉〕)他

<コラム>国際ボランティア貯金
 この制度は、貯金者の申し出によって、通常貯金や通常貯蓄貯金の税引後の受取利子の全部または一部(20%以上)が寄付金として供与、つまり民間の資金が原資となったため、国庫からの補助金や委託金とは異なり、その運用は柔軟でした。当時、1980年代後半から新規に発足するNGOの団体数は増加の傾向にありましが、特定非営利活動促進法(いわゆるNPO法)はまだ成立しておらず、大半のNGOは法人格を有していませんでした。そうした法人格のないNGOもこの寄付金の配分の対象となったことは、当時の政府によるNGO支援策の中では異彩を放つものでした。
 ちなみに、初年(1991)度は、約100団体の約150の事業に約10億円が、翌年度から95年度までは毎年20数億円がNGO活動に配分され、日本のNGOセクターにとっては、それまでに経験したことのない多額の資金が流入することとなりました。しかし、90年代後半になると、超低金利時代を迎え、国際ボランティア貯金の配分額は減少し、郵政民営化となった2007年に本制度は廃止されました。〔参考〕総務省「国際ボランティア貯金制度の評価」。

3)NGO間のネットワーキング(「全国NGOの集い」の開催)

 全国各地で活動するNGO関係者が一堂に会しての経験交流や情報交換を目的とした同「集い」の事務局を担当し、それぞれの報告書を作成。第1回の「集い」で提案された全国規模の緩やかなNGOのネットワーク化を図るため「全国NGO連絡会」が発足するなどの成果が生まれた。開催実績は次の通り。

①第1回「全国NGOの集い」(1991年3月、日本YMCA同盟「東山荘」:静岡・御殿場市)
  主催:「全国NGOの集い」実行委員会。NGO73団体116名、オブザーバー27団体39名。
②第2回「全国NGOの集い」(1992年11月、日本YMCA同盟「東山荘」:静岡・御殿場市)
  主催:全国NGO連絡会。
③第3回「全国NGOの集い」(1994年11月、愛知県労働者研修センター:愛知・瀬戸市)
  共催:全国NGO連絡会・名古屋NGOセンター。NGO92団体151名、オブザーバー40団体63名。

4)国際会議の企画運営

 海外からNGO関係者を招聘して国内外のNGOの活動紹介や課題共有を目的とした国際NGOシンポジウムの事務局を担当。

①国際NGOシンポジウム「地球社会におけるNGOの役割」(1989年3月、東京・池袋サンシャインシティ国際会議場)
 北米や東南アジアのNGO連合体や政府機関から担当者を招聘し、NGO間のネットワークや政府との連携のあり方などを議論。
②第2回国際NGOシンポジウム「適正技術と国際協力」(1989年12月、東京・JICA国際協力総合研修所)
 欧米や東南アジアにおける適正技術の実践例や日本の伝統技術に学び、適正技術を通じた国際協力への応用を議論。
③第3回国際NGOシンポジウム「世界の発展途上地域の開発と環境と私たち」(1991年10月、東京・YMCAアジア青少年センター)
 東南アジアのほか、ケニヤやブラジルを拠点に環境問題に取り組むNGO関係者を招き、「開発と環境」をテーマにNGO活動の今後の取り組みを議論。

5)人材育成

 NGOの人材育成やスタッフの能力強化を図るための以下のような事業を企画運営しました。

①「NGO海外ゼミナール」など(1989年~)
 JANIC設立を機に海外の著名なNGOや国際機関などの関係者の訪問が相次ぐようになったことから、これを日本のNGO関係者との懇談や意見交換の機会として捉え、標記ゼミナールや懇談会を随時に企画運営した。ゲスト講師として迎えた主な組織団体は次の通り。
  <NGO>オックスファム(英国)、ミゼリオール(ドイツ)、インターアクション(米国)など
  <国連・国際機関>世界銀行、国連ボランティア計画(UNV)、国連開発計画(UNDP)など
  <政府機関>カナダ国際開発庁(CIDA)、スウェーデン国際開発庁(SIDA)など

②第3回「NGO若手リーダー海外研修プログラム」(1991年6月)
 1989年から実施されていた標記プログラムの第3回目の企画運営を担当。北米(アメリカとカナダ)のNGOや政府・国連機関を訪問し、北米のNGOの現状と課題、NGOと政府の関係、「南」のNGOとの関係などについて関係者と意見や情報を交換した。 

③「地球市民アカデミア」(1994年度〔第1期〕~1996年度〔第3期〕途中まで)
 NGO活動や市民活動の担い手育成を目的とした参加型市民講座を東京YMCA国際奉仕センターと東和大学国際教育研究所と共催。国際協力や国際理解に関するセミナーや市民講座と言えば講義・座学形式のものが多かった当時、ワークショップやグループワークを取り入れた参加体験型の10ヵ月間の学習プログラムを企画運営。初回はオリエンテーションを兼ねてアジア学院(栃木・西那須野)での宿泊研修を実施した。なお、1999年度(第6期)からはJANICに代わって当時の開発教育協議会が共催団体となった。 

6)広報・情報提供

通算30号を記念しての『NGO通信「地球市民」』の表紙 ©JANIC
初めて編集を担当した『JANIC news』No.2の表紙 ©JANIC

①ニュースレター『JANIC news』
 同誌(No.2~No.27)の企画編集を担当し、国内外のNGO情報や国際協力の関連情報を発信。なお、同誌に連載して好評(?)だったコラム「独言片想」はこちらまで。

②「NGO相談室」と「NGO就職相談室」
 NGO活動に関する外部(個人や団体、行政当局や報道機関など)からの照会に対応。電話による個別対応も限界となったため、月1回の「NGO相談室(後の「NGO入門セミナー」)」や1992年5月からは急増した就職相談(中には“人生相談”も)のための「NGO就職相談室(後の「NGO就職説明会」)」の開催を企画運営し、その講師を務めた。1995年度からは「NGO資料室」を「NGO市民情報センター」と改称して、NGO情報の発信強化に努めた。『JANIC news』もNGO情報誌『アクセス』と合体して『NGO通信「地球市民」』と再スタートを切ることとなった。

③「国際協力フェスティバル」の企画運営
 1990年10月に初めて開催され1992年から毎年開催されてきた「国際協力フェスティバル」が1994年度から政府機関とNGOとの共催となり、JANICは同実行委員会の一翼を担うこととなった。当時の実行委員会の構成団体は、JANICのほかに、国際協力事業団(JICA)、海外経済協力基金(OECF)、国際協力推進協会(APIC)であり、外務省がこれに「協力」した。
 なお、同「フェスティバル」は2005年から「グローバルフェスタJAPAN」と改称して現在でも開催されている。  

7)メディア対応・取材協力

 JANIC発足以来、報道機関からの取材協力やコメント提供、出版社からの編集協力、そして各種団体からの原稿執筆などの依頼に対応した。とくに1993年4月に、国連ボランティア(UNV)の一員としてカンボジア総選挙の選挙監視員として活動していた中田厚仁氏(享年25歳)が、翌5月には国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の文民警察官として、国連平和維持活動(PKO)に従事していた高田晴行氏(享年33歳)が相次いで凶弾に倒れる事件が起きた。これにより国際ボランティアや国際貢献に対する社会の関心が高まり、各種メディアからの照会が相次いだ。在職中の主な実績は以下の通り。

No.746の台本
No.320の台本

<テレビ>
 テレビ朝日『PRE*STAGE』No.320「地球を救え!今、NGOが若者に話題」(1990年2月14日放送)。番組制作に協力。JANICからは伊藤道雄事務局長が出演。
 テレビ朝日『PRE*STAGE』No.746「地球環境問題を考える」(1991年11月27日放送)。番組制作に協力したほか、他のNGO関係者らと番組当日に出演。

<新聞>※コメントが引用されたもののみ
 読売新聞「高まるNGO人気」(1993年1月26日、朝刊)
 朝日新聞「民間貢献の心意気“保険の支えを”」(1993年6月1日、朝刊)
 日本経済新聞「国際貢献職に新天地:高まる女性の社会派志向」(1993年6月1日、朝刊)
 産経新聞「“海外NGO”日本を標的」(1993年9月6日、朝刊)
 日本経済新聞「NGOスタッフになりたい」(1994年12月3日、夕刊)

<雑誌(一般誌・専門誌)・ムック・広報誌など>※コメントが引用されたもののみ

『フォト』「NGOの可能性を探る」通巻882号、時事画報社(1991年3月1日)
『ジャミックジャーナル』「国際保健医療協力②<NGO>大きな転換期を迎える日本のNGO活動」Vol.12 No.2、日本医療情報センター(1992年2月1日)
『ビィ・オール』「Interview NGO:日本全体の仕組みを変える。まずは。」第34号、ビィ・オール(1993年1月10日)
『AERA』「国連ボランティア:奉仕が美名の危険請負人」通巻264号、朝日新聞社(1993年4月27日)

『月刊アピック』「何のための、誰のための補助金制度なのか」第183号、国際協力推進協会(1993年6月10日)
『週間SPA!』「ボランティアに関する素朴な3つの謎」第42巻第26号、扶桑社(1993年6月30日)
『B-ing』「今すぐ参加できるボランティア70」7月22日号、リクルート(1993年7月22日)
『日経アントロポス』「転職転社最前線:環境保護・民間国際協力の団体」No.50、日経ホームズ出版社(1993年7月22日)

『月刊アピック』「明日からNGO:私はこうしてNGOを始めた」第189号、国際協力推進協会(1993年12月10日)
『an・an』「こんな時代を生きぬく、女の知恵大コラム」No.915、マガジンハウス(1994年4月1日) 
『地球体験BOOK』「主な国際ボランティア団体とその活動」アルク(1994年6月24日)
『an[アン]』「国際ボランティア」通巻7930号、学生援護会(1995年4月12日)

 『国際協力就職ガイド’95』「プロ精神とボランタリズムのバランスがとれた人を」国際開発ジャーナル社(1995年5月1日)
 『AERA』「企業だけが職場じゃない:氷河期就職戦線の新動向の中で」通巻385号、朝日新聞社(1995年7月17日)
 『SIR』「特集 NGO:湯本浩之氏にインタビュー」Vol.38、静岡県国際交流協会(1996年1月)

 『フォト』「バングラデシュ・ルポ:『受けつがれる支援~NGOの現場から』」通巻989号、時事画報社(1996年3月1日)
 『地球体験BOOK’97』「NGO団体への就職について」アルク(1996年6月27日)

<英字誌>※コメントが引用されたもののみ
 LOOK JAPAN, “Column ‘Spirit or Apparition'”, Vol.37, No.428.(1991年11月1日)
 週間ST, “Courses help raise leaders in international cooperation(近年増加する参加体験型の国際協力講座)”, Vol.45, No.40, The Japan Times(1995年10月6日)
 Pacific Friends, “Japan’s NGOs: Japan Strives to Become a True Global Citizen”, Jiji Gaho Sha(1996年3月1日)
 LOOK JAPAN, “Column ‘Career Co-opportunities'”, Vol.42, No.481.(1996年4月1日)

<単行本・ブックレット>
 ※JANIC在職中に分担執筆や企画編集に協力した単行本等は、こちらを参照。

地球のことば(6)

私は、今後、世界のNGOは限りなく仏教の精神に接近してくると考えています。世界が求めている自然環境や多民族間の「共生の原理」は、「縁起」の思想以外にはあり得ないし、共生社会の実現は「四摂法」「波羅蜜」の実践以外にはあり得ないからです。

有馬 実成(Arima Jitsujo 仏教者・NGO活動家 1936-2000)
出典:大菅俊幸「有馬実成師 伝」有馬実成『地球寂静:ボランティアが未来を変える NGOは世界を変える』アカデミア出版会、2003年、巻末57頁。(初出は曹洞宗ボランティア会『法人化事務局ニュースレター』第二号)
<略歴>
 1979年「曹洞宗東南アジア難民救済会議(JSRC)」企画実行委員長。
 1981年「曹洞宗ボランティア会(SVA)」結成。事務局長に就任。
 1987年「NGO活動推進センター(JANIC)」副理事長。
 1996年「曹洞宗国際ボランティア会(SVA)」専務理事。
 1996年「NGO活動推進センター(JANIC)」理事長。
 1999年 社団法人「シャンティ国際ボランティア会(SVA)」専務理事。

<メモ>「四摂法」と「波羅蜜」
 四摂法(ししょうほう)とは、曹洞宗の開祖である道元禅師が著した『正法眼蔵』の中の「菩提薩埵四摂法」にある言葉。菩薩の修行の中でも、私たちが社会生活の中で実践することができる「布施・愛語・利行・同事」の4つの徳目のこと。
  布施(ふせ) 他の人に自分の財力・能力を分け与えること
  愛語(あいご) 他の人に慈しみの心・愛情からの言葉をかけること
  利行(りぎょう) 他の人を利する相手を助けること
  同事(どうじ) 他の人と歩みを共にすること
     出典:本山布教参禅寮『伝道標語』曹洞宗大本山總持寺(公式ウェブサイト)、平成21年10月。


 波羅蜜(はらみつ)とは、欲望と煩悩にあふれた現世である此岸(しがん)から、悟りの世界である彼岸(ひがん)に到ることをいい、そのために菩薩が行う6つの修行を「六波羅蜜」という。
  布施(ふせ) 人に施しを与えること(人に尽くすこと)
  持戒(じかい) 戒律を守ること(己を戒め、省みること)
  忍辱(にんにく) 苦難に耐え忍ぶこと(我慢すること)
  精進(しょうじん) 真実の道を絶えず実践すること(努力すること)
  禅定(ぜんじょう) 精神を安定させること(心を穏やかにすること)
  智慧(ちえ) 真実の知恵を得ること(正しい判断力をもち、本質を正しく見ること)

     出典:円乗院「第38回 六波羅蜜の実践」『善光寺法話』善光寺(公式ウェブサイト)。