1)卒業論文/修士論文について

 学部生や研究科生には、卒業や修了の要件として、卒業論文や修士論文の提出が求められ、合否の判定を受けることになります。もし「合」の判定を受けられない場合、すなわち、卒業論文や修士論文としての一定の基準に達していないと判断されれば、卒業や修了が認められないことになります。

 卒業論文や修士論文とは、「研究論文(学術論文・学位論文)」(以下、「論文」)の一種であり、そこには満たすべき一定の基準が求められますので、その基準がどのようなものであるのかについて、理解しておく必要があります。その基準には、大きく分けて2つあります。

 ひとつは「論文」の「内容」に関するものであり、もうひとつは「論文」の「形式」に関するものです。「論文」と言えば、そのテーマや記述されている中身が重視されると考えるのではないでしょうか。もちろん「論文」では、テーマや内容も重要ですが、その「形式」もまた重要であることにも留意して下さい。

 ただし、「論文」の「内容」や「形式」については、いわゆる人文科学、社会科学、そして自然科学といった学問領域はもちろん、政治学や経済学、社会学や教育学といった専門分野、そしてそれぞれの関連学会やゼミの指導教員によっても、その基準や要領が異なる場合が少なくありません。そのため、以下の説明は本研究室の“ローカルルール”であることを了解してください。しかし、そうとは言え、その大半は学部生が執筆する卒業論文に共通するルールやマナーでもあると考えられますので、本研究室に所属しない学生の皆さんの参考にもなれば幸いです。

 なお、修士論文や博士論文など、より学術性の高い論文を執筆する場合には、関連学会が発行する学会誌の「執筆要領」や指導教員の指導などを優先してください。