【教材】『服・ファッション-開発教育アクティビティ集5』発行!

衣食住は暮らしの根幹。わたしたちは毎日、服をまとって暮らしています。

その服の原材料の生産・製造の過程では、農薬や化学薬品により水質や土壌、大気が汚染され、大量の温室効果ガスが排出されています。また、重大な労働問題・人権侵害も起こっています。大量生産による服の過剰な供給は、大量消費・廃棄にもつながり、これらの問題を深刻化させています。

生産地と消費地の距離は遠く、見えにくくなっています。そこには、消費し廃棄物を出し続けながら富を得る「北(Global North)」と、資源や労働力を安価に提供しながら環境汚染や気候変動の打撃を受ける「南(Global South)」の不公平な構造があります。さらに、この構造は世代間の不公平も生み出しています。未来世代にこれらの負の遺産と解決を押し付けないために、構造の変革と、それを後押しする市民の行動が求められます。

本教材の作成チームでは、服と社会問題のつながりを知ることで「ファッションを楽しめなくなる・苦しくなる」のではなく、「新しい服を次々と買わなくても、豊かにファッションを楽しめることを伝えたい」と話し合ってきました。ファッション産業においても、持続可能性への取り組みが進んでいます。

学習者にはぜひ、市民として、消費者として、生産者として、ファッション産業へ声を届けると共に、倫理的で持続可能性に配慮したブランドやメーカーを選択することで応援してほしいと思います。「これまで通り」ではない方法で、自分らしくファッションを楽しむことは、持続可能な未来をつくる前向きなチャレンジなのです。

▼ねらい
1.服の生産から廃棄に至るまで、その背景にある社会問題について理解すること。
2.服とファッション産業をめぐる問題を構造的に理解し、わたしたちの生活とのつながりや 自分に何ができるのかを考えること。
3.服を買う時・手入れする時・手放す時に、より倫理的な行動をすることは、持続可能な未来をつくるポジティブな行動だと捉えられるようになること。
▼収録アクティビティ
1.服とわたし(部屋の四隅)
2.調べてみよう!わたしの服
3.服クイズ
4.服の一生・どこからどこへ
5.ファッション・アクション 
▼収録コラム
1.一家に 100 枚!?死蔵衣服(退蔵衣服)
2.家庭科教育を通して学ぶサステナブルな衣生活入門
3.手仕事を生かし職人を応援するフェアトレード
4.高校生の声~高等学校・地理での2時間の授業から
5.新教科「地理総合」で展開するなら?
6.ファッションとジェンダー
7.学生ボランティアのアクション
8.フェアトレードタウンとファッションショー
9.新しい服を買わなくてもすてきに 
▼Thank you! クラウドファンディング
本教材の作成・普及のための取り組みに、194名の方よりご寄付をいただきました。
たくさんの応援、そして、ご協力をありがとうございます!
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